インタビュー

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患者さまが、お悩みを話しやすくなるために大切なことは、医師と患者さまが同じ目線でいることです。

お子さまの視能訓練から加齢に伴う目の病気まで、眼科にはさまざまな年代の患者さまが来院されますが、どの患者さまにもフランクに接するように努めています。医師と患者さまが同じ目線に立ち、患者さまが話しやすい雰囲気づくりを心掛けています。

薬学部卒業と伺いましたが、なぜ医師の道に進もうと思われたのですか?

学生のころは医師の道は考えておらず、薬学部で学び医薬業界で働いていました。しかし、自分が病気になり患者として治療を受けていたときや病気の家族を治療してもらったとき、患者として、患者の家族としていろいろと考えさせられることがありました。

そのなかできちんと顔を見ながら分かりやすく丁寧に説明をしてくださった先生が何人かいて、私も先生たちのような医師になって多くの患者さまの役に立ちたいと思ったのが医師を目指したきっかけです。治療をしてくださった先生たちに対する憧れの気持ちがありました。

眼科を選んだ理由はなんですか?

医師になるからには「手術をして患者さまの病気を改善したい」ということが、目標にありました。やる気と手技能力があれば、眼科では比較的早いうちから手術を教えてもらえたんです。

また、私が開業志向であったことも理由のひとつです。おなかなどの臓器の手術は開業医ではリスクが大きく難しいですが、眼科なら開業後でも手術によって患者さまの病気の治療をすることができるからです。できる限り最後まで責任をもって患者さまを診たいという思いもあります。

診察で心掛けていることはありますか?

患者さまと話すときは、丁寧で分かりやすく説明することを意識しています。ただ説明をするだけだと、冷たい感じに取られてしまったり、事務的な態度だと受け止められたりします。医師という立場上、患者さまには病気を説明するほか治療を進める上で指導しなければいけないこともあります。だからといって医者の方が患者さまより立場が上ということはなく、患者さまと同じ目線に立ち、対等な関係を築くことが大切だと思っています。

患者さまとの関係づくりにおいて、なにか工夫されていることはありますか?

患者さまが不安や悩みを話しやすい雰囲気にすることが大切だと思っています。どの患者さまに対しても、笑顔を絶やさずフランクに接し、柔らかな口調で話しかけるようにしています。初診で緊張されている方やお子さまでも同じ対応をして、できるかぎり患者さまのほうから話をしたいと思ってもらえるように心がけています。

クリニックの外に出ても患者さまから声をかけていただき、あいさつを交わすことがあります。町で見かけて気軽に声をかけていただける存在になれているというのは、本当にうれしいことです。

小児視能訓練に力を入れている理由を教えてください。

今まで勤めてきた病院は、きちんと視能訓練士がいてお子さまの視能訓練をおこなってきました。私が開業してからも同じようにお子さまを診ていきたいと思い、開業当初から視能訓練士を常駐させる体制にしました。子どもの斜視や弱視の視能訓練に力を入れている病院に勤めていなかったら、診ることはなかったかもしれません。

子どもは嫌がったり泣いてしまったりして、こちらを見てくれないこともありますが、大人と同じようにうまくコミュニケーションを取りながらきちんと検査や治療を受けてもらえるようにしていくことが大事だと思っています。

白内障の手術の際、不安を感じている患者さまへの対応はどうされていますか?

手術自体は10分程度ですが、目を手術することが怖いとおっしゃる患者さまは本当に多いです。不安を軽減できるように説明は時間をかけておこないますが、それでも怖いと思われる患者さまには、実際に手術を受けた患者さまのお話を聞いてもらうこともあります。手術中もできるだけ患者さまにリラックスしてもらえるように、声をかけながら進めています。

最後に患者さまにメッセージをお願いします。

スタッフが明るくやわらかな方ばかりなので、クリニック全体もとても良い雰囲気です。
これからも患者さまにとって友人のような感覚で話してもらえる医師であり続けられるよう努力していきますので、何か気になることがあれば気軽に来院していただければと思います。